おすすめしたいもの2026.06.12
「美味しかった」の一言が原動力!驚きの甘さを持つ人参「紅天神」に込めた若き農家の想い|滝商店 滝遥貴さん

長崎県・諫早市を拠点に育てられているブランド人参「紅天神」。
その収穫やPRに携わる遥貴さんに、仕事への想いや幼少期のエピソード、そしてこれから描く未来について話を聞きました。
真面目に畑へ向き合う姿と、どこか少年っぽさが残る人柄。
インタビューを通して見えてきたのは、“農業を仕事として選んだ若者”というだけではない、等身大の魅力でした。
東京での俳優活動から、地元・諫早へ
現在、諫早に戻って4年目。
高校卒業後は東京へ渡り、俳優活動をしながらレストランで働いていたそうです。
「お芝居をやってたんですけど、コロナのタイミングでオーディションも止まって、働いていたお店も営業できなくなってしまって。“これからどうしよう”って考える時期がありました」
そんな時に頭に浮かんだのが、実家の農業でした。

実家では以前から農業を営んでおり、ちょうど紅天神やキャロットジュースを本格的に広げていこうとしていたタイミング。
「自分は人前に出たり、発信したりする仕事をしていたので、“PRなら役に立てるかもしれない”と思って、手伝わせてくださいって言ったのが始まりです」
“継ぐつもりだった”というより、“自然と戻ってきた”。
そんな言葉が似合う、肩肘張らないスタートだったそうです。
毎朝6時半集合。泥だらけになる日々
現在の主な仕事は、人参の収穫作業。
朝6時半に集合し、島原方面の畑へ向かうことも多く、帰ってくるのは夕方5時半から6時頃。
「本当に朝が早くて(笑)。そこだけは今でも勘弁してほしいですね」
畑では、人参を収穫、葉を切り、袋詰めし、機械でトラックへ積み込む作業を繰り返します。

一見単純に見える作業ですが、天候との戦いでもあります。
「特に梅雨時期がきついですね。暑くなる時期でもあるし、雨が降っても畑には行くしかないので、泥だらけで全身びしょ濡れになりながら作業してます」
それでも、「辞めたいと思ったことはあまりない」と話します。
その理由は、自分たちが作ったものを喜んでくれる人の存在でした。
“美味しかった”の声が、何より嬉しい
普段は畑での作業が中心ですが、イベントなどで直接お客様と接する機会もあります。

「そこで初めて食べてくれた人の反応を見るのが好きなんです」
特に印象に残っているのは、ある親子との出会い。
イベントで紅天神を購入した親子が、その後SNSで情報を見つけ、別のイベントにも足を運んでくれたそうです。
「“こうやって料理しました”ってSNSに写真を上げてくださったり、自分がおすすめした食べ方を実際に試してくれたり。そういうのを見ると、本当に嬉しいですね」
畑の中にいるだけでは見えない、“食べる人の笑顔”。
それが、この仕事を続ける大きな原動力になっています。
人参が苦手な人でも食べやすい「紅天神」
紅天神の特徴は、なんといっても甘さ。

キャロットジュースも砂糖不使用。
それでも自然な甘みが強く、「人参ジュースのイメージが変わった」と驚かれることも多いそうです。
さらに、紅天神は加熱するとより甘みが際立ちます。
「グリルして、塩とオリーブオイルをかけるだけで本当に美味しいんですよ」
飲食店やお菓子へ。広がる“紅天神”の可能性
紅天神は、家庭だけでなく飲食店でも活躍しています。
長崎市内の料亭「一力」では、紅天神を使った料理を提供。
イベントで料理長から
「いつも美味しい人参をありがとうございます」
と声をかけてもらったことが、印象に残っているそうです。
「料理人の方たちが“使いやすい”って言ってくださるのは嬉しいですね」
さらに現在は、老舗菓子店「杉谷本舗」とのコラボも進行中。
紅天神を練り込んだどら焼きが発売予定だといいます。
「“人参がどら焼きになるんだ!”って、自分たちも驚きました(笑)」
農産物として売るだけではなく、料理やスイーツとして新しい価値を生み出していく。
そんな広がりに、遥貴さん自身もワクワクしている様子でした。
幼少期は「動物を拾ってくる子ども」だった
インタビュー中、話題は自然と子どもの頃の話へ。

「忘れ物が多い子でしたね(笑)」
そう話しながら飛び出したのは、なんとも彼らしいエピソード。
小学2年生の頃、野生のニワトリを捕まえてきて、自分の机の一番大きな引き出しの中で飼っていたそうです。
もちろん、すぐに親に見つかってしまったとか。
「動物とか虫とか、とにかく捕まえてきてはこっそり飼う子どもでした」
現在、実家ではヤギも飼っているそうで、昔から“生き物が身近にある暮らし”の中で育ってきたことが伝わってきます。
自然や動物との距離の近さは、今の農業への感覚にもどこか繋がっているのかもしれません。
映画『キングダム』の影響で乗馬もスタート
最近の趣味は、乗馬。
きっかけは、映画『キングダム』だったそうです。
「大将軍・王騎がかっこよすぎて(笑)」
諫早市の干拓の里にある乗馬クラブへ通い始め、馬に触れる時間も楽しんでいるとのこと。

農業の仕事は体力勝負ですが、その一方で、好きなものにはまっすぐ熱中する姿も印象的でした。
一度離れたからこそ気づいた、諫早の魅力
東京で約10年暮らしたあと、地元へ戻ってきたことで感じるものも変わったといいます。
「学生の頃は当たり前すぎて気づかなかったんですけど、空が本当に綺麗なんですよね。星とか」

そしてもうひとつ。
「人があったかいです」
イベントで地域の人たちと接する中で、その温かさを改めて感じるようになったそうです。
“食べてもらって初めて成立する仕事”
最後に、これから紅天神を知る人へメッセージをいただきました。
「自分たちの仕事って、食べてもらって初めて成立する仕事なんです。だから“美味しかった”って言ってもらえると、本当に励みになります」
そして、
「もしどこかで紅天神の名前を見かけたら、ぜひ一度食べてみてください」
そう笑顔で話してくれました。
泥だらけになりながら畑に立ち、朝早くから収穫を続ける日々。
それでも、その先に“誰かの美味しい”があるから頑張れる。
紅天神には、そんな若い農業人のまっすぐな想いが詰まっていました。
滝商店 株式会社
滝遥貴さん
住所:長崎県諫早市天神町1800
HP:https://taki-farm.com/
Instagram:@taki_carrot_farm
Facebook:https://www.facebook.com/taki.farm/







