夕暮れとともに灯るあかりは港を囲んで、あたたかなオレンジ色に輝きます。今宵も、佐世保の街の一角から英語で陽気な笑い声が聴こえてくる…ジャズバーや外国人バーでハイカラな夜を楽しみませんか？

大村湾の北部に位置する佐世保市は、かつて人口が4000人程度の小さな村であったそうです。佐世保に変化が訪れたのは明治22年のこと。日本海軍の鎮守府が置かれてから軍関係の施設をはじめ、病院やデパート、商店街が立ち並び、活気のあふれる港町へと変遷を遂げました。終戦を迎え、国際都市を目指していた佐世保でしたが、朝鮮戦争の勃発に伴い、アメリカを中心とした連合国軍の物資を補給する基地としての役割を果たすようになりました。そのため、佐世保は朝鮮特需景気に沸き、兵士や米軍関係者を相手にした娯楽産業も急成長を遂げていきました。クラブやキャバレー、ダンスホールには全国から多くのジャズミュージシャンが演奏するために集まり、「ジャズの聖地」とまで呼ばれたそうです。その人数は200名以上にものぼったとか。その後、朝鮮戦争の休戦、ベトナム戦争の勃発と撤退などとともにクラブやキャバレーはかたちを変え、外国人バーやジャズバーにそのなごりを残しています。現在でも街の一角ではネイティブな英語が飛び交い、陽気な笑い声で包まれる、佐世保独特の夜の世界が楽しめます。軍港都市として発展した佐世保はアメリカ文化と共に発展してきたと言っても過言ではありません。長崎市とはまた違う異国情緒を漂わせる佐世保のハイカラな夜を一度味わってみませんか？

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